人口32,000人の四万十市に〈マクドナルド〉や〈ドミノピザ〉などが続々オープンする現状
こんにちは、安住庵・支配人の渡邊です。
四万十市の人口は現在32000人ほど。
中村市と西土佐村が合併した平成17年(2005年)には37,000人余りでしたので、以来18年で5,000人ほど減ったことになります。
年々減少の一途をたどっているにも関わらず、ここのところ車で10分圏内に〈マクドナルド〉や〈ドミノピザ〉などの全国チェーン店が次々とオープンしています。
マクドナルドはそれまで別の場所で営業をしていたのに、マックカフェを併設したグレードアップした新店舗を別の場所に新設。
宅配のドミノピザも今年新たにオープンしました。
人口が減少し続けている四万十市に何故次々と飲食店がオープンするのか。
勝算はどこにあるのか、宿を経営する立場としては非常に気になるところです。
人口が減っているといっても高知県の市町村の中では4番目に多い四万十市。
断トツに高知市が一番多く、次いで南国市、香南市となっています(四万十市は少し前まで3番目だった)。
この3市は県中央部に隣接していて、人口の上位3市を合わせると県全体の半分以上を占めます。
日本の首都圏と同じような構図ですね。
高知県は横に広い地形から、県の首都圏ともいうべきこの中央部のエリアから出ると、山林や長閑な田舎町が広がっていて、西南部に位置する四万十市は第二の主要エリアになっているのでしょうか。
以前のブログ【かつての旧・中村市が《おまち》であったように四万十市は幡多の中心である所以】でもご紹介したように、四万十市だけでなく近隣の6市町村がマーケットとしてとらえられ、高知市周辺の次は四万十市にという考え方なのかも。
飲食店だけでなく、〈ユニクロ〉や〈ワークマンプラス〉、〈しまむら〉など衣料品チェーン店も多数あり、この辺りでは旅行先で何かが必要になっても困ることは皆無。
自然のテーマパークともいうべき幡多エリアは、移動に時間がかかるというマイナスポイントはあるものの、いざお越しいただいたら滞在型観光に適していて、今後もたくさんの観光客が見込めるということも新店舗展開の理由の一つなのかもしれません。
反面、長年愛されてきた〈ミスタードーナツ〉や町中にあったスーパー〈マルナカ〉は閉店し、年明けには〈TUTAYA〉や〈ベスト電器〉が撤退するという知らせも。
建物の老朽化や時代の流れなど様々な理由はあるのでしょうが、地元住民にとっては複雑な思いがあるでしょう。
もうすぐ新たに回転寿司チェーン〈はま寿司〉がオープンします(すでに〈スシロー〉〈寿司一貫〉はあり)。
地元住民や観光の方にとってとても便利になる反面、人出不足の深刻な問題も付きまといます。
ただ、働き口が多くあるということは、Uターン、Iターンの重要な決め手となる可能性を含んでいて、人口増につながるメリットとなることは間違いありません。
大手資本が参入すると、昔ながらの地元の商店などにも影響が出ることは必至でしょうが、プラス面として共存する構えで、町の発展につなげていかねばならないですね。