そもそも宿泊施設の〈チェックアウト〉って何の時間のことですか?
こんにちは、安住庵・支配人の渡邊です。
当庵のチェックアウトの時間は午前10:00です。
大型のホテルでは11:00だったり、レイトチェックアウトといった遅い時間設定のプランを展開しているところもありますが、当庵と同じところが大半なのではないでしょうか。
根本的ですが、この〈チェックアウトってそもそも何の時間なの?〉ということに触れてみたいと思います。
結論から述べるとチェックアウトとは、〈精算を済ませて宿から退出する最終時間〉のことです。
「そんなのわかってるよ」と思われるかもしれませんが、中には少し違った認識をされている方が。
というのも〈チェックアウト=お部屋を使用していい可能な時間〉と考えている方がいるという事です。
つまり10:00がチェックアウトの時間なら10:00までお部屋に滞在される。
それから身支度をしてお部屋を出てご精算をされると、宿を出られるのは15~20分過ぎてしまうことに。
当庵のような〈小規模旅館〉の場合は少人数で運営しているため、ご宿泊の方がすべてご出発されたら、それぞれが清掃や仕入などに分かれて対応しています。
一人がいくつもの役割を兼務しているという事。
これが〈大型のホテル〉ではフロント、清掃、仕入などキチンと担当制になっているため、精算業務の傍らで退出された部屋から清掃を進めていきますし、仕入なども並行して料理人など別の係で行ったり、業者さんにお任せする事もあるでしょう。
つまりチェックアウトの時間になっても退出されないお客様がいらっしゃると、当庵の場合仕入に出かけることが遅れ、清掃を進めることができないために、その日のチェックインの時間までに準備が間に合わなくなってしまうことにもなりかねないのです。
チェックインの時間もしかり。
可能時間の午後3:30よりも大幅に早く到着されても、対応ができないのはこのためです。
ホテルでは日中も喫茶やレストランを営業しているため、フロント(にいなくてもすぐ裏のバックヤード)には係の人は在中しているようですが、当庵は不在にしていたりることが多いので玄関は締め切り〈支度中〉の看板を。
同じタイプのお部屋がいくつもあるホテルならともかく、当庵の場合はそのお部屋指定での予約の場合が多く、障子の破れなど見つかった場合は大慌てで補修することに。
時間的な融通が利かないのはこういった理由によるものですので、どうかご理解をいただければと思います。
とはいえ、ホテルであってもチェックアウトの時間を過ぎてもいいという事はありません。
何かの時間に合わせて出発しようと思ったら、長蛇の列になっていて精算まで待たされるという事態にも。
チェックアウトには余裕を持っての行動をお勧めします。