海外からのお客様には夕食メニューを一部変更してご用意しています
こんにちは、安住庵・支配人の渡邊です。
コロナ禍での海外からの入国制限も解除され、インバウンド(海外からの観光客)の方も急激に増えてきました。
四国のへき地ともいうべきこの四万十周辺でも、コロナ前までは年々インバウンドのお客様は右肩上がりに増え続け、当庵でも全体の20~25%を占めていたほど。
ところがコロナが蔓延してからの3年近くはゼロという状態。
日本は海外の人にとってとても魅力的な行ってみたい国の上位にランクアップされているそうで、制限が緩和されたら一気に戻ってきたのもうなずける事です。
8年ほど前、この辺りではまだ海外の旅行者が少なかった頃、新たなターゲット層の掘り起こしとしてインバウンド受け入れのためのセミナーを受講しました。
WiFiや英語の案内表示など必要であろう館内整備を急速に進めていったのですが、大きな懸案事項としてあったのが〈食〉に関することです。
夕食メニューでは地域柄、どうしてもお刺身、かつおタタキなど生魚の割合が多くなっています。
でも海外に人は生の魚を食べる習慣がないようで、いくら日本の食文化に触れたいという思いがあってもやはり敬遠されがち。
ましてや日本に長く滞在すると、宿の定番メニューにはほとんど生魚であるお造りは含まれるため、連日出てくる可能性が高いのでなおさら抵抗があるでしょう。
何切れか残ってくることもしばしば。
インバウンドでは特に夕食なしプランが選ばれることが多いのも、このことが要因のひとつになっているのではないでしょうか。
セミナーの講師の方とも検討を重ねた結果、生魚の割合を少なくするためお刺身の代わりに《手巻き寿司》をご用意することにしました(皿鉢料理プランはそのまま)。
中に入れる具材は生ものでなく、むしろシーチキンマヨとか蒸し海老のような高価な幸でないものの方が好まれるようです。
何より自分で巻いて食べるというプチ体験が大好評。
食べ方の案内シートを見ながら皆面白がってやってくれているようです。
インバウンド用メニューにおいては、今では生ものはかつおタタキだけとなっていますが、これも再考の余地ありかもしれませんね。
海外の旅行者の方は、特にこのあたりに観光に来られる方は日本慣れしていて、観光を楽しもうという姿勢がすごく感じられます。
日本食についても基本的に同様のようですが、少しだけ対応を変えることにより、より日本の食文化を楽しんでいただける事につながっているのではないでしょうか。
日本の方でもご希望であれば手巻き寿司をご用意することは可能ですのでメッセージいただけたらと思います。