目から鱗!鉄道の旅を再認識しました《令和阿房列車で行こう》
こんにちは、安住庵・支配人の渡邊です。
5月の記事【産経新聞で当庵を、いやむしろ私と女将のことをご紹介いただきました】で、25年前にご取材いただいた記者さんとの再会の様子をご紹介しました。
こちらに取材があるついでにお越しいただいたのだと思っていたら、後日その様子が産経新聞の連載記事に。
そして今回、列車に乗って全国各地を旅する紀行文のこの連載が単行本化されたということで、本誌が先日届きました。
パラパラと目次を繰ってみると全国津々浦々約60回分の記事が。
四国だけでも16回あり、そのうちの一つが先日の当庵の分です。
なんと大連載じゃないですか。
著者の乾正人さんは無類の列車好き(〈テツ〉と呼ぶそうです)らしく、仕事というよりも趣味として本当に楽しそうに、表現豊かに情景を描いています。
そして車内で食べる食事とそれに合わせるお酒。
読むからに至福のひと時を味わっているのがわかります。
この辺りが列車の旅の醍醐味なのでしょうね。
考えてみたら車を持っていなかった若いころ、旅行と言ったら列車旅でした。
でもそれはただの移動手段としてしかとらえておらず、選択肢として列車を使うしかなかっただけの事。
列車に揺られてその瞬間を楽しむ、なんてことは考えたこともなかったです。
〈鉄道の旅〉、、、まさに目からうろこです。
冒頭にある「何もしないで座っているだけで、見知らぬ土地の素晴らしい景色を眺めることができる。飽きれば居眠りすればいい」というフレーズが、乾さんの率直なお気持ちなのでしょう。
ここのところ旅行と言えば家族と一緒が主なので、車を所有してからは車以外で旅しようなんて考えたこともありませんでした。
群馬の実家に帰る時も高知~羽田間は飛行機ですが、そこからはやはりレンタカーを借りることに。
ここ四万十周辺は鉄道の運行状況が悪く、道後方面へ向かうにも車よりも随分と時間がかかってしまいます。
でも鉄道マニアの方は、それに乗って移動していることがそもそも旅行の目的だったりするわけで、遠回りすることや乗り継ぎで待ち時間が長いといった不便さは、特別気にもならないのでしょうね。
交通の便が良いことが必ずしもいいことではないのかも。
乾さんの文章を読み進めていると「列車旅も案外いいかも」と思えてきて、いつか機会をみつけてチャレンジしてみよう、そんな気にさせる本との出会いでした。